ビットコイン、50日単純移動平均線のサポートに再挑戦──XRPはドージコインと同様に弱気なモメンタム転換のリスク
  • ビットコイン価格は、以前に価格の反発を支えていた50日単純移動平均線まで戻った。
  • 50日単純移動平均線にとどまれない場合、10万ドルを下回る大幅な価格下落につながる可能性がある。
  • XRPは一目均衡表の雲の下限で取引されており、下抜けを示唆している。

「一度は偶然、二度目は偶然の一致、三度目はトレンド」ということわざが存在する。

この言葉は、現在のビットコイン(BTC)に当てはまる。ビットコイン価格は、今月2回にわたりサポートとして機能し、価格の反発につながった50日単純移動平均線(SMA)まで下落した。

したがって、今回50日SMAを再テストしたことは、強気派にとっては50日SMAが新たな上昇局面を牽引するトレンドを確立する好機となる。一方で、50日SMAのサポートを下回る場合、売り圧力が強まり、10万ドル(約1450万円、1ドル145円換算)を下回る下落につながる可能性がある。

本記事執筆時点では、最近の50日SMAからの浅い反発からも明らかなように、強気派の疲労感から弱気の見方が強まっているようだ。6月5日に最初に50日SMAを試した際は約10万500ドルから11万ドルを超える反発が見られた。しかし、6月17日に2回目に試した際は10万3000ドルから10万9000ドルへの反発にとどまった。

先週発生した十字線のローソク足も、10万ドル超えでの強気派の疲労感を示唆している。

当面の強気見通しを回復するためには、11万ドルを超える高値圏での大きな取引高を伴う値動きが必要となる。

[ビットコインの日足チャート(TradingView/CoinDesk)]

XRPはドージコインと同じ道を行く?

決済機能に特化した暗号資産(仮想通貨)であるエックス・アール・ピー(XRP)は、モメンタム指標である一目均衡表の雲の下限付近で取引されている。

この雲を上抜けまたは下抜けすることは、モメンタムの強気と弱気の転換を示すとされている。

今月序盤にドージコイン(DOGE)で発生したように、価格が雲を下回ると、通常は弱気トレンドの兆候となる。トレーダーは、特に他のマクロ指標やテクニカル指標がこのシグナルを裏付けている場合、これを売り検討のシグナルと解釈する傾向がある。

XRPの50日SMAはすでに200日SMAを下回っており、弱気指標であるデッドクロスを確認している。そのため、一目均衡表の雲を下回る動きが起きれば強気筋にとって痛手となり、2ドル(約290円)を下回る下落につながる可能性がある。

[XRPとドージコインの価格チャート(TradingView/CoinDesk)]

チャートでは、4月初旬の安値である1.60ドル(約232円)がちょうどサポートラインとなっている。ドージコイン(DOGE)、カルダノ(ADA)、チェーンリンク(LINK)といった暗号資産はここ数日、それぞれの一目均衡表の雲を下回り、価格下落につながっている。

|翻訳・編集:林理南
|画像:klip game/Wikimedia Commons
|原文:Bitcoin Retests 50-Day Average Support; XRP Risks Dogecoin-Like Bearish Shift in Momentum